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カナダについて
■ノースウエスト準州

地 理

ノースウエスト準州(NWT)は、サスカチュワン州、アルバータ州、ブリティッシュ・コロンビア州東部の北方、ユーコン準州とヌナブト準州にはさまれた北緯60度以北に位置する。州の地図は最近書き換えられた。1999年4月1日、ヌナブト準州が誕生したのを受け、以前はユーコン準州東側からバフィン島にまたがり、全北極諸島を包含していたノースウエスト準州の面積は、342万6,320km2から117万1,918km2へと約3分の1に縮小した。

ノースウエスト準州の境界線が大幅に変更されたのはこれが初めてではない。州の歴史の中の1〜2ページには、アルバータ州とサスカチュワン州、ユーコン準州の全部とマニトバ州、オンタリオ州、ケベック州の大半を含んでいたこともあった。

ユーコン準州と同じく、NWTも地理的に2つの広大な地域に分けられる。すなわち亜北極帯を取り巻く亜寒帯森林のタイガ地帯と、寒冷な気候で植物が矮性となる岩の多い北極地方のツンドラ地帯である。特筆すべき特徴としては、グレート・ベア湖(湖面積3万1,328km2、世界で8番目に大きい湖)、グレート・スレーブ湖(湖面積2万8,568km2、世界で10番目に大きい湖)、そしてグレート・スレーブ湖からボーフォート海に注ぐ全長4,241kmのマッケンジー川(カナダ最長の川)などがある。


歴 史

約1万年前、デネ・インディアンの祖先がマッケンジー川流域に住んでいた。最初のイヌイットがベーリング海峡を渡り、北極海沿岸に沿って東へ進んでいったのは、約5,000年前頃と考えられている。

1789年、アレキサンダー・マッケンジーはマッケンジー川を発見し、北極海の河口まで川を辿った。まもなく毛皮商人がマッケンジー川流域に交易所を設け、翌19世紀後半になると伝道所が創設されるようになった。ヨーロッパ人は北方を作り替え、新しい経済と生活様式を持ち込んだ。交易所やミッションスクール、連邦警察の駐屯地の周りにコミュニティが出来ていった。

1870年、イギリス政府はノースウエスタン・テリトリーの管理をカナダに引き渡した。10年後に英政府は北極諸島を併合し、そこもまたこの北西地方の一部となった。1905年、アルバータとサスカチュワンが、ノースウエスト準州から分離して独立の州となり、1912年にはマニトバ州、オンタリオ州、ケベック州が州境を広げ、ノースウエスト準州が画定した。その大きさと形は1999年にヌナブト準州が創設されるまで続いた。

第2次世界大戦によって、北方開発においても鉱物探査と軍事が重要な役割を果たし、カナダ全土からNWTに熱い関心が寄せられた。


政府と政治

ノースウエスト準州政府は、州政府と同じ責任をもっている。徴税、地方自治体、教育、野生生物、保健医療、森林管理、住宅、社会サービス、それに経済開発を管掌する。管轄外なのは、土地・資源管理に関する権限で、資源開発の速度や規模についてコントロールすることはできず、地下水に関する権限もない。

NWTにおける先住民の土地請求権問題が1970年代に起こった。1984年、北極地方西部のイヌビアルイト族との間で最終的合意に達し、約2,500人の人々に9万1,000km2の土地と補償金、社会開発資金、狩猟権が与えられ、そして野生生物管理・保護と環境保護に関する発言権も拡大されることになった。

1992年、グイッチン族との間で合意された総合的土地請求権問題では、ノースウエスト準州北西部の2万2,422km2の土地とユーコンの1,554km2の土地を与え、地下利用権、マッケンジー川流域の資源ロイヤルティの分与、非課税の資本移転、狩猟権、野生生物・土地・環境管理の役割拡大、野生生物をめぐる活動に関して第一拒否権を認めることになった。

1993年には、ヌナブト土地請求権合意が締結された。これは、カナダで解決に至った土地請求権問題のうち最大規模のものである。合意内容は、土地35万km2(うち3万6,000km2は鉱業権を含む)、14年かけて支払われる140億カナダドル超の補償金、土地・資源の管理運用に関する決定への参加保証をイヌイットに与えるものだった。この合意に従って1999年4月、旧ノースウェスト準州が分割され、新しくヌナブト準州が誕生した。


人 々

NWTの現在の人口は約4万2,000人。デネ族、イヌビアルイト族、メティスが人口の48%、非先住民が約52%を構成し、大半は小さな村や町に住んでいる。準州都、イエローナイフの人口は1万5,000人を超える。


経 済

経済は、国際市場の価格変動に常にさらされている資源産業に大きく依存している。鉱業が群を抜いて最大の民間産業部門であるが、石油・天然ガスの探査と開発もまた重要である。

先住民たちの伝統的な生活手段 - 漁業、狩りやワナ猟 - もまた、州経済に大きな意味をもっている。スポーツ・フィッシングや大きな獲物の狩猟も同様に、ある程度の貢献をしている。経済活動としての漁業開発は、淡水、塩水とも奨励されている。毛皮採集も多くの世帯の収入を補っている大切な仕事だ。

最近、重要性を増してきているのが観光だ。ノースウエスト準州は壮大で変化に富む大自然の景観に恵まれ、釣り、野生生物の観察、その他のアウトドアライフが楽しめる。

北方の土地所有権問題が解決すると、すべての人が参加できる経済活動が活発化する。しかし開発は、経済的繁栄には必要かつ歓迎すべきだが、北極地方の壊れやすい生態系と北方の人々の伝統的ライフスタイルを脅かさないよう管理することもまた必要だ。


2009-12-08 更新


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