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| ■スポーツ |
カナダのスポーツといえば、まずアイスホッケーを思い浮かべるだろう。確かに世界で最も優秀なアイスホッケー選手の何人かはカナダ人だし、ホッケーはカナダ人が最も観戦を好むスポーツであり、また自分でプレイを楽しむスポーツでもある。
アイス・ホッケーはカナダの冬の国技であり、ラクロスは夏の国技である。しかしカナダの若者に好きなスポーツを挙げてもらうと、必ずしもアイスホッケーだけがカナダのスポーツでないことが分かる。13歳から24歳までの若者が最も好きなスポーツとして挙げるのは、水泳、スキー(滑降とクロスカントリー)、サッカー、野球、テニス、バスケットボールなど。カナダ人はスポーツを健康で充実した暮らしに欠かせない生活の一部と考えている。
カナダ民族遺産省は、スポーツ局を通じて資金援助を行い、好成績をあげたスポーツの偉業とフェアプレー精神を振興している。また、国内外、州間のアマチュア競技大会の開催を支え、提携機関と協力してカナダのスポーツ選手を支援し、地域社会、州、全国レベルでのスポーツ団体の連携を促進している。
| 氷と雪のスポーツ |
50万5,000人を超える競技者が、カナダアイスホッケー協会に所属している。その中には4万5,000人以上の女性たちも含まれ、もっともアイスホッケー人口の伸びが著しい区分になっている。そして、さらに多くのカナダ人が凍った路上や湖上、あるいは屋外リンクでホッケーを楽しみ、プロのナショナル・ホッケー・リーグ(NHL)にいつか入りたいとさえ夢見ている。
NHLの選手の大部分はカナダ人であり、カナダは、アマチュアの国際試合で圧倒的な強さを誇っている。男子ジュニアのナショナルチームは世界ジュニア選手権で93年から97年の5年連続を含む過去10回の優勝、男子ナショナルチームは、92年と94年の冬季オリンピックで銀メダル、女子ナショナルチームは、90年代に5回行われたすべての世界選手権で優勝し、98年の冬季オリンピックでは銀メダル。また、カナダのパラリンピック・スレッジ(そり)ホッケー・チームは、98年の長野パラリンピックで銀メダルを獲得した。
スキーは、カナダ人の最も愛するスポーツのひとつだ。カナダには、アルバータ州バンフやブリティッシュ・コロンビア州ウィスラーといった世界的に有名なリゾートを含め、何百というスキー場、そして無数のクロスカントリー・トレールがある。ナンシー・グリーン、ケリン・リー・ガートナー、クレージー・カナックスなどカナダの伝説のスキーヤーたちが、ワールドカップや冬季オリンピックなどで活躍した。カナダのパラリンピック選手のゲレンデでの活躍も目覚ましい。98年の長野パラリンピックでは、ダン・ウェズリーが最高の滑りを披露し、シットスキーヤーの部の男子スーパー大回転で金メダル、滑降で銅メダルを獲得した。
スピード・スケート(ロングトラック、ショートトラックとも)は、カナダのお家芸である。1932年から1998年までの間にカナダはオリンピックで27個のメダルを獲得した。スピード・スケートでは、カナダ最高の冬季オリンピックスター、ガエタン・ブーシェが1984年の冬季オリンピックで金メダル2個、銅1個をとった。カナダのスピード・スケーターは、94年リレハンメル・オリンピックでも銀3個、銅1個を獲得する実力を示した。98年長野冬季オリンピックではその数はさらに倍増し、ロングトラックで5個、ショートトラックで4個のメダルをとった。
カナダは、フィギュア・スケートでも群を抜いている。全国にフィギュア・スケート・クラブが無数にあり、バーバラ・アン・スコット、エリザベス・マンリー、トラー・クランストン、ブライアン・オーサー、カート・ブラウニングといった多くの世界チャンピオンやオリンピック・メダリストを生んだ。最近の国際大会で活躍している選手には、リレハンメル及び長野オリンピックで銀、94年、95年、97年の世界選手権で金、2000年の世界選手権では銀をとったエルビス・ストイコ、96年、97年、98年と99年の世界選手権で銅をとったショー=リン・ボーンとビクター・クラーツのダンス・チームがいる。ペアでは、デイビッド・ペルティエとジェイミー・サレーが2001年の世界選手権で金を獲得し、2001年国際フィギュアスケート競技大会で第1位に輝いた。
比較的新しいスポーツで、人気が高まっているのが、リンゲット。すでに競技人口は5万人を超え、約2,500のチームができている。世界の二強といわれるカナダ・チームとフィンランド・チームは、98年にリンゲット普及をめざしたサミット・シリーズで、フィンランド、スウェーデン、ドイツ、フランスとヨーロッパ各地を転戦した。
さらにカナダは、長野から新たにオリンピック種目に加えられた2つのスポーツ、スノーボードとカーリング(女子)でも金メダルを獲得した。どちらのスポーツも大勢のカナダ人に親しまれており、スノーボードは最も急速に人気が高まっているスポーツの一つである。また、カナダのカーリング人口は40万人近くにのぼる。
第1回パラリンピックは76年にスウェーデンで開催され、12カ国が出場してアルペンとクロスカントリーの競技で競い合った。98年の長野冬季パラリンピックでは、さらにスレッジ・ホッケー、スレッジ・アイス・レース、バイアスロンの3種目が加わり、32カ国が勝利を争った。76年から参加しているカナダは、パラリンピックを当初から積極的に支援してきた。98年の長野に送り込まれたカナダ選手団32人は、メダル15個(金1個、銀9個、銅5個)という成績を持ち帰った。2000年夏のシドニーではカナダは96個(金38、銀33、銅25)のメダルを獲得し過去最高の結果を満喫した。
| 多様なスポーツ |
カナダでは水泳、ヨット、ウインドサーフィン、ボート、トラック競技、フィールド競技、テニス、アメリカン・フットボール、サッカー、ラグビー、フィールドホッケー、ゴルフなど、温暖な気候の下で行われるさまざまなスポーツが愛好されている。
水泳は、最も人気の高いレクリエーション・スポーツのひとつだが、それだけではない。国際大会でのカナダの得意種目でもある。1912年の夏のストックホルム・オリンピック以来、カナダの選手は39個のメダルを獲得、数々の世界記録を打ち立てた。カナダの水泳チームは、98年のワールドカップ短水路シーズンに、バンクーバーのジェシカ・デグローが女子200米バタフライで金メダルをとったのをはじめ、8つのメダルをさらい、目覚ましい活躍を収めた。
シンクロナイズド・スイミングでも、このスポーツが60年以上前に始まって以来、カナダは世界をリードしてきた。1984年夏のロサンゼルス・オリンピックではメダルのレベルまで到達しており、2個の銀を獲得した。1988年のソウル・オリンピックでは、カロライン・ワルドが金メダル2個を獲得し、92年のバルセロナ大会ではシルビー・フレシェットが金、ペニー・ビラゴとビッキー・ビラゴのデュエットが銀を獲得した。96年のアトランタ・オリンピックでは、カナダ・チームは銀メダル、2000年のシドニー・オリンピックでは銅メダルに輝いた。
ボートもまた、国際大会でカナダが圧倒的な強さを見せて以来、最近は人気が高まっている。カナダは92年のバルセロナ・オリンピックで金4個、銅1個を、さらに96年のアトランタ・オリンピックでは6個のメダルを獲得して快進撃を続けている。
世界で最も人気あるスポーツ、サッカーは、今カナダで若い世代に大流行しており、プロ・リーグもある。
カナダ人のジェームズ・ネイスミスが創始したバスケットボールも大変人気が高く、愛好者は65万人近くにのぼる。さらに、障害を持った選手にとって、車椅子バスケットボールは最も人気のあるスポーツのひとつで、1998年にはカナダの女子チームがワールドカップとパラリンピックの王座に君臨し、2000年には、男子と女子の両方のチームがパラリンピックチャンピオンとなった。
観戦スポーツとしてアイスホッケーとともに最上位にあるのは、プロ野球とアメリカン・フットボール。恒例のアメリカン・フットボールのグレイ・カップは、最も観戦されているスポーツイベントのひとつである。
プロ野球は、モントリオールとトロントのチームがメジャーリーグに入っており、毎シーズン、数百万人の観客を惹きつけている。1992年にはトロント・ブルージェーズが、米国チーム以外では初めて、ワールドシリーズで優勝した。ブルージェーズは93年にも連続して優勝を果たし、その名を一層上げている。野球とソフトボールはきわめて人気の高いレクリエーション・スポーツで、夏と秋に全国各地で数えきれないほど多くのチームやリーグが試合を楽しんでいる。
| 国際的役割 |
60以上のナショナル・チームが国際競技大会に参加するカナダは、スポーツに関する技術的あるいは運営上のノウハウを数々貯えており、各種のプログラムや交流を通じてそれを各国と共有している。
カナダはこれまで、夏季および冬季のオリンピック、冬季パラリンピック、英連邦競技大会、パンアメリカン競技大会、ユニバーシアード、スペシャル・オリンピックなど、ほとんどあらゆる主要国際スポーツ競技大会を開催してきた。
2001年にカナダはオタワ=ハルで第1回フランス語圏諸国連合スポーツ競技大会、エドモントンで北米で初めて世界陸上選手権大会を開催した。2002年にはウィニペグで北米先住民競技大会、2003年にはハミルトンで世界ロードサイクリング選手権が開催される。
| 将来の展望 |
スポーツは大きな連帯感を生む。830万人以上のカナダ人が、何らかの形で定期的にひとつまたはそれ以上のスポーツに親しんでおり、さらに多くの人々がコーチや審判を努めたりスポーツ活動の運営に携わっている。スポーツは、他の何にも増して、カナダ人が最も大切にする卓越・公正・倫理の追求、一体感、参加といった価値観を反映している。カナダは国際イベントも支援している。というのも、イベント期間中は全世界が、スポーツへの熱意と健闘した全選手に対する賞賛の念で結ばれた地球村になるからである。
連邦政府は、成績優秀な選手の支援、ナショナルスポーツセンターのネットワークの拡充、アマチュアコーチの支援など、スポーツ関連分野への支援を増大している。
カナダのスポーツに関する詳しい情報は、カナダ民族遺産省・スポーツ局のウェブサイトで見ることができる。(英語・フランス語)
2009-12-08 更新
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